商用施設や公共施設で、大量の備蓄を仕入れ、さぁ保管だ!という時に
なって困ることがあるかと思います。何がって、
防災備蓄品は意外にスペースが必要
という現実です。個人的には棚などを予め用意されることを
おすすめしたいのですが、なかなか難しいですよね。どうしても
狭い範囲に段ボール箱を積んでいく(積み付け)作業が出てきます。
この際に気を配っていただきたいのが二点。
①段ボールは湿気に弱い
②なるべく安定させて綺麗に積んでいく。
①はわかりやすいかと思います。紙ですから。長期間の保管が必要な場合、
防災備蓄品でなくても、床に直置きは基本的に避けましょう。
②はちょっと複雑です。
先ず、重いもの(水とか)を最下段にしましょう。重量物を上部に乗せると
たいてい荷崩れをおこします。
次になるべく組をつくる(偶数段と奇数段の並べ方を変え崩れにくい状態を
つくる)等して積み付けをしましょう(交互列積み付けやピンホイール積み付け)。
また段ボールの角を合わせて積んでいくようにしましょう。
これで大分荷崩れの心配が減ります。
組を作れないほど狭く、棒積みあるいはブロック積しかできないような場所
では、なるべく2列以上で積み付けを行い偶数段の高さを揃えるようにした後、
大きめの段ボールやベニヤ、プラダン等を挟んで下段の重さが一か所にかからない
ようにしましょう。大分の荷崩れの可能性が減ります。
どうせ防災備蓄倉庫には人も来ないし、そこまで気にしなくても…という
認識はかなりあまいです。
積み付けをいい加減に行うと、いざ必要という時に荷崩れを起こしていて
防災倉庫の扉が開かず防災備蓄が使えない。荷崩れで道具がとれなくて災害本部設営が
できない。等々、災害対応の初動時点での問題を誘発するようなもの、と想定し
積み付けに工夫をしておきましょう。定期的なメンテナンスでは積み付けに問題が
無いかチェックし、問題があるようならば暫時対応してください。
ちょっと細かい部分ですが、参考になればさいわいです。